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タイガー・ボーシャ
ベトナム、タイ、ラオス、カンボジアなどメコン水系に生息するドジョウの仲間。
グレーの体色に、イエローの横縞が複数入る。丸い胴で細長い体型でニョロニョロと体をくねらせて遊泳する。
吻は細長く、口は体のサイズにしては小さい。口の上に2対、下に1対、計6本の髭が生えている。
生息地は雨季と乾季で水量が変わるため、流れの遅い状態でも早い状態でも適応することができる。
普段は底床や流木の上で休んでいるが、いざ泳ぎだすと遊泳力が高く、中層付近をビュンビュンと泳ぎ回る。群れを作る習性があるため5匹程度のまとまった数で飼育すると状態よく飼育できる。
そのため開かれた十分な遊泳スペースが必要になる。状態良く泳ぎ回るには最低でも120cm程度の水槽が必要になる。
ボーシャとボティアは学名の読み方の違いで同じ意味。
このページではSyncrossus helodesを扱うが、同じタイガー・ボーシャという名前でSyncrossus hymenophysaも流通している。 S hymenophysaはメコン水系でなく、マレー半島に生息している。特徴的なバンドはS helodesが12本程度なのに対し、S hymenophysaは10本ほど。腹の部分に黒いスポットがある。腹ビレと尻ビレにイエローが乗る。以上の差異があるので判別は可能。また、気が荒く混泳には特に注意が必要となる。
Photo
データ
学名 | Syncrossus helodes (Sauvage, 1876)、Botia helodesは古い分類 | |
英名 | Banded Tiger loach、Tiger Botia | |
分類 | コイ(Cypriniformes)目、ドジョウ(Cobitidae)科、シンクロサス(Syncrossus)属 | |
通称 | シンクロサス・ヘローデス、ボティア・ヘローデス、ボーシャ・ヘローデス | |
分布 | ベトナム、タイ、ラオス、カンボジア | |
最大体長 | 25~30cm | |
寿命 | 12~20年 | |
餌 | 人工飼料、冷凍飼料、活餌など。自然下では肉食性の強い雑食で、小魚や貝・水草などを食べている。肉食魚用の沈下性のタブレットが向いている。ブラインシュリンプ、赤虫、イトミミズ、茹でたほうれん草、きゅうりなどバランス良く与えると状態良く飼育できる。 | |
適性な水質 | 温度 | 24~30℃ |
PH | 6.0~7.5 | |
硬度 | 非常な軟水~軟水:5~8°d | |
飼育難易度 | 普通。広い遊泳スペースが必要で、混泳魚の選定に知識を要する | |
繁殖難易度 | 不明 水槽での繁殖に関してはデータない | |
オスメスの見分け方 | オス | メスに比べると小柄 |
メス | オスに比べると大柄。腹部が丸みを帯びる | |
水槽内で好む高さ | 低層~中層 | |
混泳での注意点 | 気性:強い攻撃性あり 群れを作る習性があるため5匹程度のまとまった数で飼育すると状態よく飼育できる。肉食性で魚食性もあるため小魚や貝類などは混泳は不可。大きさが同じ程度の遊泳スペースの異なる遊泳力のある種とは混泳が可能 | |
気をつけたい病気 | - | |
推奨されるアクセサリなど | 十分な遊泳スペース、細かな砂状の底床、岩組レイアウト、隠れ家となる土管 | |
避けたほうがよいもの | 砂を掘ったり食べたりするため、根付きが弱かったり柔らかい水草は避ける | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | 2匹 |
特徴・飼育上の注意
自然の状態を模すとなると、砂状の底床と岩組レイアウトが向いている。
照明は薄暗く、残存酸素量の多い水が適している。
水草は引き抜かれてしまうので、導入したい場合はアヌビアス系の丈夫な水草が良い。
見かけによらず遊泳力があるので、大人しい種を追い回すため混泳相手の選定は十分に考慮すること。
混泳に向いているのは遊泳力のある大型の魚。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています