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カラムナリス病(からむなりすびょう)  

カラムナリス病はフレキシバクター・カラムナリス(Flexibacter columnaris)によって引き起こされる細菌病の総称。


原因  

過密飼育や水の汚れが発病につながる。多くの場合、外傷や寄生虫によって魚のバリア機能が侵されて発症する。そのため過密飼育や魚に傷がつくようなレイアウトの場合は環境を見直す。
また寄生虫が蔓延しているようなら水槽を一旦リセットする。

温度が高いほうが毒性が高く、急速に症状が進むため、温度は上げ過ぎないように注意する。


症状  

カラムナリスに感染すると、幹部でカラムナリス菌がコロニーを作る。コロニーは円形をしており、水カビのように白濁しており、目視することができる。

発症した魚は食欲がなくなり動きが緩慢になる。重度の場合、体を片方に傾けて円運動をするようになる。

穴あき病  

軽度では鱗がうっ血したり剥がれ、重度になると筋肉まで侵され穴が開いたようになることから名付けられた。穴あき病には2種類あり、フレキシバクター・カラムナリスが由来の穴あき病は幹部が広く、あまり深くまでは侵食されない。

エロモナス・サルモニシダやエロモナス・ハイドロフィラ由来の穴あき病の場合、うっ血や筋肉まで侵される点は同じだが、幹部が局所的で深くえぐれるように穴が開く。エロモナス菌は高温に弱いため水温を25℃以上にすれば自然治癒することが多い。

口腐れ病  

口吻の付近が黄色や白に変色して溶けるようになくなる。発症すると食欲が衰え、群れから離れ水面をふらつくようになる。口が溶けるとエサを口にいれても吐き出してしまう。餌が食べられないため弱って死にいたる。

ひれ腐れ病・尾腐れ病?  

各ヒレや尾びれがカラムナリス菌によって侵され腐るように溶けてなくなってしまう。幹部にはカラムナリス菌がコロニーを作って水カビのように白濁する。

えら腐れ病  

エラがカラムナリス菌に侵される。鰓蓋まで症状が表れる前に重症になるため、見た目で判断がしにくい。目立った外傷や変化がなく、動きが緩慢で餌食いが悪くなるようならえら腐れ病を疑う。
鰓蓋を開けると初期の段階ではエラ全体が赤くうっ血している。重症になるとエラ全体に白くモヤのかかったようになり、エラが溶けて欠損する。


治療方法  

カラムナリス菌に侵される原因となる環境を改善する。寄生虫が付いている場合は除去する。
抗菌剤を利用した治療を行う。サルファ剤フラン剤オキソリン酸での治療が効果的。口腐れ病にかかっていない場合はエサに加えて与えるのが効果的。

サルファ剤はサンエース、グリーンFゴールド顆粒、フレッシュリーフ、ハイ-トロピカル等。

フラン剤はグリーンFゴールド顆粒、エルバージュ、グリーンF等の治療薬に含有されている。

オキソリン酸はパラザンD、グリーンFゴールドリキッド、パラキソリンF等の治療薬に含有されている。


関連項目  

サルファ剤フラン剤オキソリン酸


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