温度管理
熱帯の環境を再現するために必要な器具。
体温を調節できない魚は1℃の違いでも大きな影響があるため、適温で飼育することが重要になる。飼育環境に合わせて多くの器具が用意されているので、最適なものを選択したい。
水温計
水温を測定するのに使用する。
ヒーターを販売するメーカーによると、温度が表記と異なるというクレームの多くが、水温計の誤差が原因とのこと。信頼のある制度の高いものを選びたい。
水槽に掛けるタイプ、キスゴムを使用するタイプ、デジタル表示などの種類がある。
保温用器具
熱帯の環境を再現するのに無くてはならないヒーター。基本的にW数で仕事量が決まるので水量と外気温に合わせたヒーターを選ぶ必要がある。
安全装置には、一定の温度に達するとヒューズが切れて再度使うことができなくなるタイプと、電子的に温度を感知して異常な温度に達したら自動で通電を切る再起動可能なタイプがある。
ヒーター
水槽の水を加温するヒーター。サーモスタットと組み合わせることで一定の温度に保つことができる。
ヒーターの多くは1シーズンで交換することをメーカーが推奨しているため、ヒーター部分だけを交換できるタイプは長い目で見た時にランニングコストに優れる。
また温度をサーモスタットと組み合わせて変更できるため、生体に合わせた水温に設定することができる。
サーモ一体型ヒーター
温度を一定に保つセンサーであるサーモスタットと加温する装置であるヒーターが一体になったタイプ。
温度の調節ができるタイプと、特定の生体用に特化した温度固定式がある。シンプルな構造のためサイズが小さく、設置が容易。
保温ボード
水槽サイズが小さすぎてヒーターが使えない小型水槽に使われる、シート状の加温装置。
水量が極端に少ない水槽でも使用できる。また爬虫類などの保温にも使われる。下に敷くタイプと上に取り付けるタイプがある。
サーモスタット
センサーで水温が特定の温度に達したときに、ヒーターへの通電を止める働きをする。
かつては異なる金属を組み合わせるバイメタル式が採用されていたが、現在では小型で精度の高いIC回路が使われることが多い。
保温用アクセサリ
冷却用器具
夏場の高水温を下げるために使われるクーラー。
熱帯の魚と言えども、30℃以上の水温では調子を崩すため夏場に高水温になる場合は必要になる。
涼しい水系に住む生体は22℃以下と低温を好むため、飼育するには必須になる。
クーラー
夏場の高水温を効率よく冷やすことができる水槽専用のクーラー。
高光量の照明を使用すると熱で温度が上がるため、クーラーと併用することが望ましい。また、生簀などエアコンを使用できない環境では力を発揮する。
冷媒を使用するタイプが一般的だが、安価で場所を取らないペチェ式も流通するようになってきた。
ファン
ファンで水面に空気を送ることで水を蒸発させ、気化熱によって温度を下げる冷却用ファン。
気化熱を利用するため湿度が高いと効果が低くなる。狭い室内で使用する場合は換気する必要がある。適切に使用すれば-3℃程度の効果があり、夏場に調子を崩しがちな水草や魚を飼育するには強い味方になる。
逆サーモ(冷却用サーモスタット)
「冷却用サーモスタット」「ファン専用サーモスタット」などの名前で呼ばれる通称「逆サーモ」。
通常のサーモスタットは一定の温度まで上がったときに通電を遮断するのに対し、逆サーモは一定の温度まで上がったときに通電を開始し、設定温度まで下がると通電を遮断する。