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セウェルリア・リネオラータ
ベトナム・メコン川原産のタニノボリ科に属する珍種。
濃い茶色の体色に、小さな黄土色のスポット模様が全身に入る。
成魚になるにつれて全体が黒ずんで、一つ一つの点が繋がってライン状になる。その独特の色彩は、黒っぽい深成岩に吸い付いている様を見ると、優れた迷彩であることがわかります。
特徴は何と言ってもその蝶のように変形した胸ビレと腹ビレ。広げて岩に張り付くさまは、自信を持って「変わった魚」と断言できる。
良く似た種にチャイナバタフライ・プレコがいる。
飼育は難しく、特に餌が問題になることが多い。
Photo
データ
学名 | Sewellia lineolata (VALENCIENNES, 1846) | |
英名 | - | |
分類 | コイ(Cypriniformes)目、タニノボリ(Balitoridae)科、セウェルリア(Sewellia)属 | |
通称 | クロコダイルプレコ、クロコダイルバタフライプレコ、ベトナムバタフライプレコ、アメイジングサッカーヒルローチ | |
分布 | ベトナム・メコン川 | |
最大体長 | 6.5cm | |
寿命 | 3~6年 | |
餌 | 人工飼料、水槽内のコケ。草食性が強く、人工飼料には餌付きにくく、餌が問題になることが多い。植物質のコリタブに慣れさせるのが重要。可能なら別水槽で苔むした状態の石を高頻度で入れ替える。 | |
適性な水質 | 温度 | 20~24℃ |
PH | 6.5~7.5 | |
硬度 | 非常な軟水~軟水:1~8°d | |
飼育難易度 | 難しい | |
繁殖難易度 | やさしい 本種は水槽内で繁殖が可能。しかも特に手入れをしなくとも、親魚が世話をするわけでもないが、問題なく増える。 卵はバラバラと産み落とされ、岩や砂の隙間に落ちて、成魚からの捕食からは逃れる。1度に20個ほどの白い卵を産む。 稚魚は成魚と全く違い、ドジョウのような風貌をしている。3mm程度と非常に小さいため、ろ過器のストレーナーからろ過装置内に吸い込まれたり、水流を作るための水中ポンプに吸い込まれたりすることがよくある。そのため、稚魚を効率的に増やしたい場合はフィルターを開けて、中を見てみたり、水中ポンプに吸い込まれないようにする工夫が必要。 稚魚は非常に小さいため、人工的に餌を与えることが困難。しかし極小さな隙間の藻類やコケを食べているようで、自然と成長する。(インフゾリアを食べるとの情報もあり)ただ成長はとても遅く、2週間程たっても1cm程度。 | |
オスメスの見分け方 | オス | オスは成熟すると追星と呼ばれる白い突起のような基幹を鼻の先に出す。 |
メス | - | |
水槽内で好む高さ | 低層 | |
混泳での注意点 | 気性:攻撃的になることがある 特に同種間はしつこく喧嘩をする。プレコ系との混泳は避けたほうが無難。 | |
気をつけたい病気 | - | |
推奨されるアクセサリなど | - | |
避けたほうがよいもの | - | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | 8匹 |
特徴・飼育上の注意
草食性が強く、餌付きにくいものの植物質のコリタブに忍耐強く慣れさせるのが重要。苦肉の策として別水槽で苔むした状態の石を高頻度で入れ替える等の対策が必要。
餌の対策で以下の方法も有効。外にトロ箱等を設置して土と岩を入れ、水で満たす。すると太陽の光で早く苔むした状態になる。
赤虫を食べることが知られているが、本種にとっては良い餌とは言えず、体調を壊すことがある。
成熟すると追星?と呼ばれる白い突起のような基幹が鼻の先に出る。
生息地は流れの早い浅瀬の川で、ほとんどを岩で構成されており、溶存酸素量が高い貧栄養の水。
そのため汚れの少ない、溶存酸素量の高い清浄な水を好む。
余裕を持って60cm規格水槽以上のサイズで、十分なろ過を行い飼育するようにしたい。
水流を発生させる水中ポンプ等も効果的。
高水温に弱く、特に溶存酸素量の低い水で28℃程度の高温が続くと耐えられないので注意。以上の条件から、大型水槽でコケとり役を本種のみに任せるなど、特定の条件以外では飼育が難しい。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています