- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- ワイツマニー・テトラ へ行く。
- 1 (2020-06-02 (火) 01:16:39)
- 2 (2022-06-27 (月) 01:38:17)
現在位置 : トップページ > 生体図鑑 > 熱帯魚図鑑 > 淡水魚図鑑 > ワイツマニー・テトラ
ワイツマニー・テトラ
ブラジル、コロンビアなど南米の広範囲に生息する小型のカラシン。
見た目はよく見るカラシンと同じに見えるが、Poecilocharax属という2種しか登録されていない珍しいタイプ。
原生地はジャングルなどの水が堆積した止水域か水の流れの極端に少ない水源。植物や流木などが堆積し、フミン酸やタンニンなどが滲み出たブラックウォーター。
全身は黄褐色をしており、体側に縦に濃紺の太いラインが入る。ラインは角度によってはキラキラと金属質に見える。
尾びれや尻ビレにレッドが入るが、これは採取される地域偏差が大きい。
オスは婚姻色でレッドが濃くなる。背びれにもブルーが現れたり、小さな赤いスポット模様が出たりと鮮やかな色彩になる。
止水域に適応しているため、胸ビレをハチドリのように振るわせてゆっくりと移動する。
水底の堆積物などをエサにする水生昆虫を食べているため、ちょこちょこと水底を突くように餌を食べる。
うす暗い環境を好むため、流木や浮草などでライトの光を遮ると良い。
原生地のブラックウォーターは硬度が低いため、硬度の高い水の多いヨーロッパでは飼育の難しい種として知られている。
日本に置いては軟水が多いので、マジックリーフなどを用いて酸性に傾け、新鮮できれいな水を心がければそれほど難しくはない。
Photo
#ref(): File not found: "808.jpg" at page "ワイツマニー・テトラ"
データ
学名 | Poecilocharax weitzmani (GÉRY, 1965) | |
英名 | Black Darter Tetra, Black Morpho Tetra | |
分類 | カラシン(Characiformes)目、クレヌクス(Crenuchidae)科、ポエキロカラックス(Poecilocharax)属 | |
通称 | ブラック・ダータ・テトラ、ブラック・モルファ・テトラ | |
分布 | ブラジル、コロンビア、ペルー、ベネズエラ | |
最大体長 | 4~5cm | |
寿命 | 3~5年 | |
餌 | 人工飼料、冷凍飼料、活餌など。原生地では川底に堆積した植物などをエサにする水生昆虫やその幼虫を主食にしている。そのためアカムシなどが好物だが口が小さいので細かくきざむ必要がある。ブラインシュリンプも好物。人工飼料は餌付きにくいが、沈下性のごく小さい粒の動物性のエサが向いている。 | |
適性な水質 | 温度 | 24~26℃ |
PH | 5.2~6.5 | |
硬度 | 非常な硬水:~3°d | |
飼育難易度 | 難しい マジックリーフやオークの落ち葉、アク抜きしていない流木、ソイルなどを用いて弱酸性の水質を維持する。硬度の高い水は苦手なので石組みよりも流木のほうが向いている。新鮮な水を好むので最低でも週に1度30%程度の水換えを行う。水流が苦手なのでろ過装置の水流を殺したり、エアレーションでも水流が起きない工夫が必要。これらの要素を満たせる場合は問題なく飼育できる。 | |
繁殖難易度 | 難しい 洞窟に卵を産み付けるケーブスポウナー。 アカムシやブラインシュリンプで十分に太らせて、PHが4.0程度とかなり酸性に傾けた状態で、硬度も下げるとトリガーになる。オスは十分に成熟すると婚姻色で体側のラインの上下や背びれ、尻ビレの前側などが鮮やかなレッドになる。メスは体が暗いトーンになり、尻ビレはオスと同じように鮮やかなレッドになる。 ペアができると産卵に適した洞窟へオスがメスを誘い込む。洞窟の上側へ50程度の卵を産み付け、オスが孵化まで守る。 4~5日で孵化し、2日程度でヨークサックを消費して自由遊泳するようになる。親魚や他の成魚に捕食されるため、稚魚を増やしたい場合は回収する。 稚魚は親魚の大きさにしては大きく、ミジンコやブラインシュリンプを食べることができる。 | |
メス | オスより小さく色も控えめ | |
水槽内で好む高さ | 低層 | |
混泳での注意点 | 気性:攻撃的になることがある:同種間では攻撃的になることがある。ただしある程度まとまった数で飼育すれば攻撃は限定的になる。 | |
気をつけたい病気 | - | |
推奨されるアクセサリなど | 水質を酸性へ傾けるもの(マジックリーフ、オークなどの落ち葉、ソイル、流木)、隠れ家となる水草など、産卵床として土管や鉢など | |
避けたほうがよいもの | アルカリ性へ傾けるもの、水流を発生させるもの、強いライト | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | 22匹 |
特徴・飼育上の注意
基本的な飼育方法は上記の通り。
特殊な環境に生息していることもあり、専用の水槽を用意し、適切に管理する必要がある。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています