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ロングノーズ・ガー
アメリカ原産のガーパイク。
非常に広い生息域で知られており、カナダ、米国、メキシコの北アメリカのほぼ全東海岸に沿って生息している。アメリカ大陸の五大湖と呼ばれるスペリオル湖、ミシガン湖、ヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖の5つの湖、全てで生息が確認されている。
ガーパイクらしい細長い体型に、名前の通り非常に長い鼻を持つ。そのため他種に比べるとスリムな印象を受ける。
その長い鼻は全く柔軟性がないため飼育には奥行きが必要になる。狭い水槽で飼育すると鼻の先を擦りつけて団子鼻になってしまう。
白っぽい体に黒いスポットが複数はいる。成熟すると一枚一枚の鱗がひし形で存在感がでる。
Photo
データ
学名 | Lepisosteus osseus (Linnaeus, 1758) | |
英名 | Longnose Gar、Long-Nosed Gar | |
分類 | ガー(Semionotiformes)目、ガー(レピソステウス)(Lepisosteidae)科、レピソステウス(Lepisosteus)属 | |
通称 | - | |
分布 | カナダ、アメリカ合衆国、メキシコ | |
最大体長 | 200cm | |
寿命 | 20~36年 | |
餌 | 冷凍飼料、活餌。肉食性で、生き餌を好み冷凍飼料に慣れさせることも難しい。良くてもエビ、ムール貝、白身魚、赤虫、イトミミズなど、冷凍飼料を好む。成魚は週に1~2度の給餌で十分。 | |
適性な水質 | 温度 | 12~20℃ |
PH | 7.0~8.0 | |
硬度 | 軟水~硬水:10~15°d | |
飼育難易度 | 非常に難しい | |
繁殖難易度 | 非常に多くの卵を産むことが知られている。また卵には毒性があるようだ。しかし飼育下での繁殖は困難なため、詳細は不明。 | |
オスメスの見分け方 | オス | - |
メス | - | |
水槽内で好む高さ | 上層 | |
混泳での注意点 | 気性:攻撃的になることがある 肉食魚のため口にはいるサイズの魚は全て食べられてしまう。実はおとなしい性格で、大型魚との混泳は可能。 | |
気をつけたい病気 | - | |
推奨されるアクセサリなど | 飛び出すことが多々あるので水槽の蓋と十分な重しが必要。特別な水槽設備 | |
避けたほうがよいもの | - | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | -匹 |
特徴・飼育上の注意
突進力があるため飛び出し防止に丈夫なアクリル製の蓋と、十分な重しが必要。また呼吸のために水面に顔を出すので、長い鼻を考慮して水槽の上部から水面まで十分なスペースを確保する必要がある。
水槽内では自然下のように大型にはならないが水槽は最低でも、幅300cm×奥行き180cm×高さ90cmという特別な水槽が必要になる。
正式な記録で36年生きたとの情報もあるため、人生の長きに渡り、世話や飼育コストを掛けられるか十分考慮して購入する必要がある。
ショップでは幼魚を販売しており、その野性味溢れる魅力から軽い気持ちで購入する人が多い。その証拠に水族館やショップにガーパイクを引き取って欲しいという依頼が後を絶たない。
そのような依頼はひっきりなしに来るため依頼を受けることは稀で、長きに渡る飼育で愛着のある愛魚を処分することができず、苦慮した飼育者は川や湖へ放流する。
運が良ければそのガーパイクは環境に順応するが、各地で生態系を破壊し迷惑な外来生物として駆除されることになる。
このような悲劇を繰り返さないためにも、特別な施設を維持するコストを30年以上かけることができるのかを、よくよく考慮して購入するようにしたい。
それらの説明をせずに販売するショップでは魚を買うのをやめよう。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています