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ブラインドケーブ・カラシン  

南米、メキシコなどの洞窟に生息するカラシンの仲間。
色彩はほとんどなく、全体にピンクがかっていてアルビノに近い印象を受ける。

体型はカラシンらしくバランスの取れた体型をしており、遊泳力も高い。
本種の特徴はなんと言っても目だろう。日の届かない洞窟に生息するため、目に当たる部分は鱗で完全に塞がれており、目が見えない。
最近の研究では洞窟という限られた環境に適応するため、あえて目を退化させることでエネルギーの節約や、不要な怪我や病気から守っているらしい。
目が見えない代わりに頭全体に味蕾があるため、しっかりと餌を認識し捕食することができる。その証拠に、他の目の見えるカラシンと混泳させても問題なく餌を食べることができる。

また、側線にある水の流れを捉える機関が発達しており、障害物を頭の中でマッピングすることができる。そのため複雑なレイアウトの水槽でも体を粒けるようなことはない。

以上、目の見えない代わりに様々な特殊能力を備えた生命の神秘を身近に感じることのできる種と言える。

幅広い水質に対応することができ、多くの魚と混泳できるため古くからアクアリウム界で飼育されている。

日本ではブラインドケーブ・カラシンというとメキシコに生息する目の見えない小型カラシンの総称として扱われる。
欧米ではブラインドケーブ・カラシンというとメキシカン・テトラ?(Astyanax mexicanus)のことを指すことが多い。このページで紹介している学名のAstyanax jordaniとは別種であるとされるが、未だ正式に分類はされていない。
この問題は遺伝的に異なる可能性のあるタイプが30例以上見つかっているためで、未だ詳細を把握しきれていないため。


Photo  

ブラインドケーブ・カラシン
 
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データ  

学名Astyanax jordani(C. L. Hubbs & Innes, 1936)
英名Blind Cave Tetra, Cave Blind Tetra, Mexican Tetra, Silvery Tetra, Blind Cavefish
分類カラシン(Characiformes)目、カラシン(Characidae)科、アスティアナックス(Astyanax)属
通称メクラ
分布アメリカ南部、メキシコ、グアテマラ
最大体長10cm
寿命8年
人工飼料冷凍飼料活餌など。原生地では水生昆虫を食べているが、水槽では何でも食べる。ブラインシュリンプが好物。嗅覚が発達しており、目の見える魚と混泳しても問題なく食べることができる。
適性な水質温度20~25℃
PH6.5~8.0
硬度軟水~中程度の硬水:6~10°d
飼育難易度やさしい。幅広い水質に対応することができる。丈夫で飼育しやすいタイプ。
繁殖難易度やさしい
十分に成熟したオストメスのペアを作れば簡単に産卵させることができる。卵が産まれたら捕食されないように卵のみを隔離する。約1000もの卵を産み付ける。卵は24時間で孵化し、5~7日程度でヨークサックを消費して泳ぐようになる。
稚魚は目があるように見えるが、成長すると大人と同じ用に鱗で覆われる。
オスメスの見分け方オス
メスオスに比べて腹がふっくらとしている。特に産卵前には腹が膨れる。
水槽内で好む高さ中層
混泳での注意点気性:大人しい
臆病なところがあるので5匹程度のまとまった数で導入するとよい
気をつけたい病気
推奨されるアクセサリなど
避けたほうがよいもの
60cm水槽での適正な飼育数*115匹

特徴・飼育上の注意  

幅広い水質に対応することができ、混泳も問題ない。
一般的な熱帯魚を飼育できる環境なら問題なく飼育することができる。

様々な特殊能力を備えており、目が見えないことによる特別な配慮は必要ない。


飼育者の声  

■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。

お名前:


*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています