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ニジイロボウズハゼ
インドネシア、スマトラ島に生息するナンヨウボウズハゼの仲間。
清涼で流れの早い川に生息している。
現地では岩などについた珪藻類をかじり取って食べている。
ナンヨウボウズハゼ属らしく蛇のように細い体に、特徴的な尖った背びれや丸い尾びれを持つ。
名前に虹色とあるが、基本的には黄褐色をしており、濃い茶色が迷彩模様のように全身に入る。背びれや顎の部分は角度によってはゴールデンに見える。
オスの婚姻色が独特で、頭の部分は鮮やかなシアンブルーで、体色が濃いブラックに変化する。色の変化は個体差が激しく、それほど変化しない個体も素材する。
そのように色の変化が激しいことから虹色と名付けられている。
メスは地味な体色をしており、淡いイエローとブラックのストライプ模様。
両側回遊で知られており、稚魚の間は沿岸域で生息し、成長するに連れて川を遡上する。
水中を泳ぐときは胸ビレを振るわせてぴょこぴょこと泳ぐが、水底に食らいついているときは早い川の流れをのもともせずに上流まで遡上する。
かつては属種が不明だったためStiphodon sp.とされていたが、現在ではStiphodon ornatusと判明している。
Photo
データ
学名 | Stiphodon ornatus (MEINKEN, 1974) | |
英名 | Rainbow Stiphodon | |
分類 | ハゼ(Gobiiformes)目、ハゼ(Oxudercidae)科、ナンヨウボウズハゼ(Stiphodon)属 | |
通称 | ニジイロボウズハゼ | |
分布 | インドネシア、スマトラ島 | |
最大体長 | 7cm | |
寿命 | 3年 | |
餌 | 原生地では岩などについている珪藻類やそれに付随するごく小さな水生昆虫などを食べている。そのことから植物性が強く人工飼料も植物性のものが向いている。アカムシなども食べるが、本種には良い餌とは言えない。 | |
適性な水質 | 温度 | 22~28℃ |
PH | 6.5~7.5 | |
硬度 | 非常な軟水~中程度の硬水:2~12°d | |
飼育難易度 | 普通 清涼な水が向いているため週に1度30%程度の水換えを行い、残有酸素量の多い水を好むのでエアレーションを行い、夏場の高水温に気をつける。エサも植物性の専用のエサを用意できれば問題なく市区できる。 | |
繁殖難易度 | 非常に難しい 両側回遊で知られており、産卵までは可能でも、稚魚には汽水から海水の塩分濃度が必要で、海洋性プランクトンを与える必要があるが、水槽でそのような環境を整えるのが困難。 夏場、暖かい時期に産卵する。非常に多産で知られており、1度に10000もの卵を産み付ける。その非常に小さな卵を岩の裏などに産み付ける。稚魚は24時間以内に孵化する。孵化するまでの期間、オスは卵を守る。稚魚は大きなヨークサックを持ち、消費する頃には海洋でプランクトンを食べる。 | |
オスメスの見分け方 | オス | 基本的に体色が濃く、カラフル。婚姻色にシアンブルーや濃いブラックに変化する。 |
メス | 基本的に色が薄く、縦にブラックのストライプ模様 | |
水槽内で好む高さ | 低層 | |
混泳での注意点 | 気性:攻撃的になることがある:同種のオス同士は攻撃的になることがある。複雑な岩組や流木を配置して隠れ家を増やすと良い。 | |
気をつけたい病気 | - | |
推奨されるアクセサリなど | 隠れ家となる岩組や流木。丸い砂利や細かな砂。 | |
避けたほうがよいもの | - | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | 16匹 |
特徴・飼育上の注意
清涼で、残有酸素量の多い環境を好むので、エアレーションを行うなどしっかりと環境を整えてから導入するようにしたい。
その生態から水槽に発生するコケ対策として導入されることも多いが、コケだけではエサは足りないため、植物性の専用のエサを用意する。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています