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ツチフキ
日本を始めアジアの河川に自生するコイの仲間。
細かな砂や泥が堆積した流れの緩やかな川に生息している。
やや潰れたようにすぼまった吻に、短いヒゲが生えている。細長い体に丸みお帯びた尾びれが特徴。
色は砂や泥を模した焦げ茶色をしている。環境によっては黒い模様が濃く出ることもある。
カマツカに似ているが、カマツカほど大きくならず、背びれも丸みを帯びているため簡単に見分けがつく。
基本的に水底に溜まった水生昆虫や水草のかけらなどを食べるため、水底に身をこすらせるように移動する。ただしカマツカのように砂に潜ることはない。
普段は大人しいが、驚かせるとビュンビュンと泳ぎ回る。そのため混泳魚には注意が必要。
コイらしく繁殖期にはオスの胸鰭に追星が現れる。
土吹という名前が示すとおり、泥状の土を細長い口をフイゴのようにして舞い上がらせて産卵床を作る。
その生態から、細かな砂や泥状の水底が好ましい。
Photo
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データ
学名 | Abbottina rivularis(Basilewsky, 1852年)) | |
英名 | Chinese False Gudgeon, Amur False Gudgeon | |
分類 | コイ(Cypriniformes)目、コイ(Cyprinidae)科、ツチフキ(Abbottina)属 | |
通称 | 土吹、スナモロコ、ドロモロコ | |
分布 | 日本列島、中国、韓国、タイ | |
最大体長 | 10cm | |
寿命 | 2~3年 | |
餌 | 人工飼料、冷凍飼料、活餌など。自然下では雑食性でユスリカ幼虫、イトミミズ、デトリタス、植物などを食べている。餌食いが細く、他に餌食いの良い種がいると満足に食べることができない。そのような場合は細く砕いた沈下性の餌を複数回に分けて与えると良い | |
適性な水質 | 温度 | 15~26℃ |
PH | 6.5~7.0 | |
硬度 | 軟水 | |
飼育難易度 | 普通 餌に対する適切な対応、水温を低く保つなど基本的な環境が整えられれば問題なく飼育できる。 | |
繁殖難易度 | やさしい オスが泥や砂にすり鉢状の産卵床を作りメスが粘着質の卵を産み付ける。卵は2~3mmほどで、孵化するまで6日程度の間、オスが卵を守る。稚魚は小さいのでインフゾリアやブラインシュリンプを用意する。人工的に餌を用意するよりも、大きな池など自然とデトリタスが発生する環境だと成長が早い。環境が良いと1年程度で6cmほどまで成長し、再び繁殖可能になる。 | |
オスメスの見分け方 | オス | メスに比べて大きくなる。背びれも長く伸長する。 |
メス | オスに比べて小さく、背びれも丸い。特に産卵期は腹がぼってりと膨らむ。 | |
水槽内で好む高さ | 低層 | |
混泳での注意点 | 気性:大人しい 大人しい:自ら攻撃することがないタイプ 基本的に底に溜まった餌を食べるため他の魚を攻撃することはない。同種を比較的過密に飼育しても問題が起きることはない | |
気をつけたい病気 | 白点病 | |
推奨されるアクセサリなど | 粒子の細かな砂。ソイル | |
避けたほうがよいもの | - | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | 10匹 |
特徴・飼育上の注意
比較的低水温を好む。
細かな砂や泥状の低床で飼育すると繁殖も楽しめる。底に体を付けて過ごすことが多いので底床の掃除をしっかりとする。
驚くとパニックを起こしたようにビュンビュンと泳ぎ回るため混泳魚には注意。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています