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コンテリボウズハゼ  

日本南部や沖縄、東南アジアに生息する小型のハゼ。
オスは鮮やかなメタリックブルーの体色を持ち、ハゼらしく川底に胸ビレを立てて落ち着く。メスは茶色で地味な体色をしている。

現地では水が綺麗で流れの早い岩場に生息しており、ぴょこぴょこと底から飛ぶように泳ぐ。見かけによらず遊泳力が高く、早い流れもものともせずに泳ぎ回る。休むときは岩場の影などに身を潜める。
生息域に水草等は生えておらず、石の表面に貯まった藻やバクテリアを食している。幼体時は海洋上で生活し、成体になるにつれて川を遡上することが知られている。環境を再現することが難しく、繁殖は困難。そのため基本的に流通するのはワイルドものなため、相対的に高価。

ナンヨウボウズハゼによく似ているが、第一背びれが細長く伸びないことで区別ができる。また、個体差はあるが、背びれや尻ビレの色が薄いのも特徴。

生息域の減少や乱獲によって環境省レッドリストでは絶滅危惧種ⅠA類に分類されている。


Photo  

コンテリボウズハゼ
 
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データ  

学名Stiphodon atropurpureus (Herre, 1927)
英名Blue Neon Goby
分類スズキ(Perciformes)目、ハゼ(Gobiidae)科、ナンヨウボウズハゼ(Stiphodon)属
通称コリドラス・メラニティウス
分布九州、沖縄、台湾、フィリピン、マレーシアなど
最大体長4~5cm
寿命〜2年
人工飼料冷凍飼料活餌。草食性の高い種のため、水槽内に生える苔を食べる。植物性の高いコリタブが最適。ブラインシュリンプやイトメ・赤虫も食べるが、あくまでおやつとしてあげる程度。
適性な水質温度22〜26℃
PH6.5~7.5
硬度非常な軟水〜軟水:2〜12 °d
飼育難易度難しい
繁殖難易度繁殖は非常に難しい。
産卵自体は容易だが、稚魚の生育に成功したという事例は聞かない。
3000個といった非常に多くの卵を岩場に産み付ける。現地では産卵期に上流域の岩場に移動して産卵する。
産卵のトリガーは温度で、夏場に産卵することが知られている。そのため、水槽でも冬場に22度程度に温度を下げて、夏場に温度を上げるとトリガーになる。
産卵から1日程度で孵化するが、その間オスが卵を守る。稚魚の育成には汽水もしくは海水が必要なことがわかっている。3ヶ月~半年程度海水域で生息し、成魚になると川に戻ってくる。以上のことから、稚魚を生育するには海水域で繁殖しているようなバクテリアを提供する必要がある。
オスメスの見分け方オスメタリックブルーの体色
メス茶色でジグザグのストライプ模様
水槽内で好む高さ底層
混泳での注意点大人しいので多くの魚と混泳できる。繁殖期は同種のオス同士で喧嘩をするので岩場を複雑に組むと良い
気をつけたい病気カラムナリス症?エロモナス症?
推奨されるアクセサリなど岩組、エアレーション、強い水流を発生させるポンプ、ろ過能力の高いろ過器、ピッタリとハマるガラスの蓋
避けたほうがよいもの底床に汚れが溜まりやすい環境
60cm水槽での適正な飼育数*111匹

特徴・飼育上の注意  

中性の綺麗で貧栄養の水、強い水流、高い酸素含有量、隠れ家の岩組。以上の点を守れれば維持は容易。
できれば同じような環境に適応する種と組み合わせて飼育したい。産卵期に流れの早い岩場を遡上することが知られており、ガラスの側面にくっついて飛び出すことがある。そのため、十分な高さを確保できない場合はピッタリとハマるガラスの蓋が必要。
残念なことにこうした環境は入荷時やショップで再現しにくいため、販売時に弱っている事が多い。購入する際は素早く泳ぎ回って、胸や腹の凹んでいないものを選びたい。

餌付けが難しく、いかにコリタブやフレークフードに慣れさせるかが勝負。ブラインシュリンプやイトメ・赤虫等は嗜好性が高いので容易に口にするが、あくまでつなぎ。
ショップで販売している時点で人工飼料に餌付いていれば同じ餌を与えよう。


飼育者の声  

■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。

お名前:


*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています