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&font(87%){現在位置 : [[トップページ]] > [[生体図鑑]] > [[熱帯魚図鑑]] > [[淡水魚図鑑]] > ダイヤモンド・クロマイド};

*ダイヤモンド・クロマイド [#n4f9a539]

インドの沿岸地域やベンバナード湖などに生息するアジア原産のシクリッド。
汽水域と淡水域のどちらでも生息することができる。水の流れの少ない環境だと口を水面に出し、口呼吸をすることができる。

縦に扁平で、小さな口をしており、頭部以外は全身ヒレがある。扇のような印象を受ける。
学名は腹を意味する「etron」と鎧を意味する「hoplon」から作られた造語。
その造語が示すとおり、腹部のヒレが鎧のようにゴツゴツとした分岐軟条を持っている。

別名グリーン・クロマイドの通り、成熟するとくすんだグリーンを帯びる。
若いときは白っぽい体色で、横方向に6本ほどのブラックのバンド模様が入る。胸ビレの付け根は濃いブラックになる。
全身にホワイトのスポットが入るため、そのさまをダイヤモンド、またはパールになぞらえて、ダイヤモンド・クロマイド、パール・クロマイドという名前で流通している。

植物性の強い雑食で、微生物の死骸や破片などのデトリタスを食べている。
独特の生態を持つ面白い種だが、水質や餌の関係から混泳が前提の水草水槽には向いておらず、近年のアクアリウムでは人気が下火。

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**Photo [#ef4faba1]

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**データ [#yca9da9d]

|LEFT:130|LEFT:70|LEFT:BGCOLOR(#FFFFFF):|c
|>|学名|Etroplus suratensis (Bloch, 1790)|
|>|英名|Green Chromide, Banded Chromide|
|>|分類|ベラ亜目(Actinopterygii)目、カワスズメ(Cichlidae)(キクラ、シクリッド)科、エトロプルス(Etroplus)属|
|>|通称|グリーン・クロマイド、バンデット・クロマイド、パール・クロマイド|
|>|分布|スリランカ、インドの沿岸地域・ベンバナード湖|
|>|最大体長|25~35cm|
|>|寿命|8年|
|>|餌|[[人工飼料]]、[[冷凍飼料]]、[[活餌]]など。草食性の強い雑食で、原生地では藻類や[[デトリタス]]。ミズミミズやアカムシなども食べるが、基本は植物性の餌が好ましい。|
|適性な水質|温度|20~30℃(飼育可能な範囲ではなく、現地の水質。以下PH・硬度とも同じ)|
|~|PH|7.0~8.5|
|~|硬度|中程度の硬水〜非常な硬水:12~30°|
|>|飼育難易度|難しい&br;淡水と汽水の両方で飼育できるが、酸性に傾けると調子を落としやすい。また、水質の悪化にデリケートで週に一度であれば50%程度の水換えが望ましい。|
|>|繁殖難易度|やさしい&br;現生地では7月に産卵する。この時期の季節風よって起こる水質の変化がトリガーになると考えられている。&br;繁殖期になるとオスの頭(目の上の部分)に濃いバンド模様が出る。生殖突起も赤みを帯びる。繁殖行為自体は開かれた場所で行うが、卵を産み付ける場所は土管などの囲まれた場所に行うケーブスポウナー。何回かに分けて産卵し、多いときで400ほどの卵を産み付ける。&br;親はそのままオスメス両方が卵と稚魚を守る。卵に水を送ったり、ヒレを扇状に広げて守ったりと甲斐甲斐しく世話をする。このときのペアは攻撃的になるので、できればペアだけにするのが好ましい。卵は36時間ほどで孵り、4日ほどでヨークサックを消費して泳ぎだす。稚魚が遊泳しだすタイミングで親魚も守らなくなる。稚魚の餌にはインフゾリアなどの小さな生物か、[[デトリタス]]を用意できると良い。親魚以外は稚魚を食べてしまうので増やしたい場合は隔離する必要がある。|
|オスメスの見分け方|オス|若干大きい。肛門近くにある生殖突起が尖っている。繁殖期には頭にバンド模様が出る。|
|~|メス|繁殖期には腹部が丸みを帯びる。|
|>|水槽内で好む高さ|上層~中層|
|>|混泳での注意点|気性:攻撃的になることがある:シクリッドにしては大人しいタイプだが、繁殖期や同種間など限られた条件で攻撃的になることがある。特に2~3匹などの少ない数で飼育すると同種間でしつこく攻撃し続ける。大型の水槽で8匹程度導入すればこうした問題は起こらない。|
|>|気をつけたい病気|-|
|>|推奨されるアクセサリなど|サンゴ砂などのPHを上げるもの。産卵床として土管。いくつかの流木など。|
|>|避けたほうがよいもの|水質を酸性に傾けるもの。草食性が強いため、水草は食べられてしまう。|
|>|60cm水槽での適正な飼育数((単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています))|4匹|

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**特徴・飼育上の注意 [#w2094f34]

データにもある通り酸性の水は苦手。水質の悪化にも弱いので他の熱帯魚よりも多めの水換えを行う。
病気を予防するためにも薄めの汽水を模して塩を入れると調子を保ちやすい。
塩は食塩ではなく、人工海水の元を利用する。

他のシクリッドと合わせようにも酸性の水が適している種が多いので混泳には向かない。単独で群泳させるのが向いている。

水草は食害されるので不可。丈夫な[[アヌビアス・ナナ:]]でも食害される。流木にウィローモスを活着させる程度なら可能。
水草は食害されるので不可。丈夫な[[アヌビアス・ナナ]]でも食害される。流木にウィローモスを活着させる程度なら可能。

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**飼育者の声 [#s83cd139]

■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。

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