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リップスティック・ゴビー  

スリランカ南西部の河川に分布しているハゼの仲間。
透明度の高く清涼で、急流な川に生息している。植物のほとんど生えないゴツゴツとした岩で構成されており、吸盤状になった腹ビレで岩に固定している。

リップスティック(口紅)とある通り、オスの口の縁だけがイエローになる。全体的には透明感のある体色だが、口と腹から尾びれにかけてイエローになる。繁殖期のオスはレッドに近い鮮やかな色になり、口だけでなくエラまで染まる。

基本的には岩組や流木に腹をくっつけていることが多いが、移動時にはビュンビュンとロケットのように泳ぐ。急流を物ともしない片鱗を垣間見れる。

両側回遊で卵は海まで流され、稚魚は海洋で過ごす。
成熟すると川を遡上し川の上流で過ごすようになる。

特殊な環境に生息していることもあり、専用の水質やエサを用いる必要がある。

アクアリウム業界でリップスティック・ゴビーとして流通する本種は長らくSicyopus jonklaasiとされていたが、実はSicyopus exallisquamulusとのこと。よく似た3タイプが存在し、分類を行った専門家いわく、歯の形状で簡単に認識できるとのこと。ただし素人には判別は難しい。


Photo  

リップスティック・ゴビー
 
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データ  

学名Sicyopus exallisquamulus(WATSON&KOTTELAT、2006)
英名Lipstick goby
分類ハゼ亜(Gobioidei)目、ハゼ(Gobiidae)科、アカボウズハゼ(Sicyopus)属
通称ピエロ・ゴビー、スーパーオレンジ・ゴビー
分布スリランカ南西部の河川
最大体長4~5cm
寿命
冷凍飼料活餌など。原生地では岩についたバイオフィルムを食べている。ほとんどの場合、人工飼料に餌付かない。赤虫やミズミミズを与えると喜んで食べる。
適性な水質温度22~28℃
PH6.5~7.5
硬度非常な軟水~中程度の硬水:3~12°d
飼育難易度普通
人工飼料ではなく冷凍か生き餌を用意する必要がある。高温が苦手で水温が上がるにつれて残有酸素量を増やす必要がある。
繁殖難易度非常に難しい
両側回遊で卵は汽水もしくは沿岸域に到達してから孵化する。そのため水槽で同じ環境を整えるのは困難。ほとんどの稚魚は海洋で過ごす。
オスメスの見分け方オス第一背びれが伸びる。繁殖期にはイエローから赤みを帯びて鮮やかに変化する。
メスオスに比べて地味な色彩
水槽内で好む高さ低層
混泳での注意点気性:攻撃的になることがある。同種間では小競り合いをする。流木や岩組を複雑にして隠れ家を作ってやると良い。
気をつけたい病気
推奨されるアクセサリなど強い水流を起こす装置。エアレーション。夏場のクーラー。
避けたほうがよいもの
60cm水槽での適正な飼育数*111匹

特徴・飼育上の注意  

上記にある通り水のきれいな急流に生息しているので、その環境を模してあげるとよい。
特に注意が必要なのは夏場の残有酸素量の低下。どうしても30℃近くなる場合は強めのエアレーションなどを行い対策をしたい。

水換えを多めに行い、特に底床の汚れに注意したい。


飼育者の声  

■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。

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*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています