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バトラクスキャット
インドからインドネシアなど南アジア全域に生息する大型のナマズ。日本では1980年代に流通するようになった。
背側が黒く、腹が白い。ナマズらしいボッテリと太った体型と、横長で顔全体に広がる大きな口を持つ。別名歩くナマズと呼ばれる通り、地面に腹を擦り付けながら移動する。目の下に1対、口の下に2対、合計6本の髭を持つ。
原生地は沼地や水の止まった用水路など。雨季に水が溢れた際に移動して生息域を広げる。
水上に顔を出して息をすることができる。
口が非常に大きく開き、自分と同じサイズの魚でさえも捕食できる。
大きな餌を捕食した際は風船のように腹が膨らむ。食べてすぐは腹の中で食べた生体が動くさまを観察できる。
ときおり餌を食べたわけでもないのに腹をふくらませることがある。また、ひっくり返って寝ることもある。これらは一般的な行動で特段病気ではない。
大食漢で、大型になるので単独飼育が基本。
終生飼育するには120cm規格水槽以上のサイズが必要になる点に注意が必要。
東南アジアで広く養殖されている。
Photo
写真提供:吉田観賞魚販売 水深の深い場所で発見されたナマズです。あまり活発ではなく、一か所でフワフワしている事が多い。[編集]
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データ
学名 | Asterophysus batrachus (Kner, 1858) | |
英名 | Walking Catfish | |
分類 | ナマズ(Siluriformes)目、アウケニプテルス(Auchenipteridae)科、アステロフィスス(Asterophysus)属 | |
通称 | アステロフィスス・バトラクス | |
分布 | インド、ネパール、バングラデシュ、スリランカ、パキスタン、タイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、シンガポール、マレーシア、インドネシア | |
最大体長 | 45~60cm(野生下では100cmに達する) | |
寿命 | 15年 | |
餌 | 人工飼料、冷凍飼料、活餌など。雑食性で選ばずなんでも食べる。貪欲で与えるだけ食べてしまうので餌のやり過ぎに注意。 | |
適性な水質 | 温度 | 20~26℃ |
PH | 5.5~8.0 | |
硬度 | 非常な軟水〜硬水:2~25°d | |
飼育難易度 | やさしい。大型になることに対応できれば飼育は容易 | |
繁殖難易度 | やさしい 産卵自体は世界中の養殖場で行われているものの、家庭の水槽サイズでは難しい。 体長が30cm程度から繁殖が可能。繁殖時はペアが基本。ゲーブスポウナーで閉ざされた空間に卵を産み付ける。水槽内であれば底床を掘って産卵床を作るようだ。繁殖行動は20時間程度続き、数千もの卵を産み付ける。 24~36時間で孵化し、さらに48時間程度で自由遊泳を開始する。この間、オスは卵や稚魚を守る。 遊泳するようになったらブラインシュリンプを与える。2~3日で親と同じものを細かく砕いた餌を受け入れるようになる。 | |
オスメスの見分け方 | オス | 見分けるのは困難。生殖器の形で判別が可能 |
メス | 見分けるのは困難。生殖器の形で判別が可能 | |
水槽内で好む高さ | 低層 | |
混泳での注意点 | 気性:強い攻撃性あり 魚食性があり、自分と同じサイズの魚でさえも捕食する。2回り以上大きな魚と混泳する場合をのぞき、混泳は不可。 | |
気をつけたい病気 | 白点病 | |
推奨されるアクセサリなど | 田砂などの細かく柔らかな底床、逃げ出し防止の網や蓋 | |
避けたほうがよいもの | - | |
60cm水槽での適正な飼育数*1 | -匹 |
特徴・飼育上の注意
広い分布域が示す通り、驚くほど丈夫で、どんな環境でも生き抜く。
薬品等への耐性も高く、この魚が住めない環境を作るのが難しほどの強健種。
ただし、腹を底床に付けて泳ぐので、底床のコマ目な掃除を心がける。
問題となるとすればそのサイズで、終生飼育するには最低でも120cm規格水槽以上は必要になる。
また大型になるとほとんどの種が捕食対象になるため、単独飼育が基本となる。
餌を与えすぎると体型が崩れて背骨が曲がったり、腹が異常に出たりと、フォルムが崩れる。
生体になれば数日おきに餌を与える程度で十分。
野生の名残なのか、急に飛び出すことがあるので蓋をすること。
飼育者の声
■「どんな環境(水槽)で飼ったか。どんな魚と混泳できたか。こんな面白い発見があった。」など実際に飼育してみて気がついたことを投稿してください。上記データとの相違点がありましたら指摘して下さい。
*1 単純な式で求めているので、必ずしも適正でない場合もあります。55リットル/最大体長(cm)×3(冷凍飼料など水を汚す魚の場合×2。テリトリーが必要な魚や肉食魚は×1)の式に当てはめて計算しています